活動報告REPORT

5月度例会

2021年5月度 広報会員拡大例会

ZOOM例会

「絶好調からどん底へ 出口の見えないトンネルの中で見えたもの」

~逆境の今こそ社員さんが実感できるビジョンが必要~

学びのポイント

  1. 未曾有の事態の中、あらためて夢を 描くことの大切さや重要性を学ぶ
  2. 社員さんの心を奮い立たせるミッションとビジョンの力を学ぶ
  3. 社員さんが幸せと誇り、やりがいを感じる会社づくりを学ぶ

5月度例会はレクチャラーに、道頓堀にある「4体の顔柱がシンボルの道頓堀ホテル」の運営を手がける株式会社王宮 専務取締役 橋本明元氏をお招きし「絶好調からどん底へ 出口の見えないトンネルの中で見えたもの」~逆境の今こそ社員さんが実感できるビジョンが必要~をテーマにご講演頂きました。

株式会社王宮はホテル運営の他にパチンコ店も運営している。今までバブルやリーマンショック等があった際は大きな影響がなかった。何かしらの部門で売上があったので、王宮はリスクの強いビジネスモデルだと橋本レクチャラーは考えていたそう。
しかし、今回のコロナウイルスはホテル業・パチンコ業に大きな影響を与えた。そこでテールリスクを考え、現預金を固定費の6ヶ月以上持つ必要性があると気づいた。そして経営には「上り坂・下り坂・まさか」の坂があることを実感したそう。経営はこのあらゆる坂に対応できるように準備しておくことが必要だと私は感じた。

厳しい状況下ではあるが社員さんが復帰に向けて力を合わせて頑張ってくれている。日頃から社風に力を入れることで社員さんが自発的に行動する環境が整っていると橋本レクチャラーのお話を聞いて感じた。

社員さんに4つの柱と伝えている考えがある。1つ目は「攻めの姿勢を忘れない事」状況がいくら悪くても、その中で売上が上がる方法を考えて挑戦していく。

経営者がコロナやから仕方ないと言ったり思ったりすると、社員さんもそうですよねーとなる。このような状況でも何かあるんじゃないかと模索、挑戦する姿勢が大事である。

王宮では早い段階からターンテーブルを撤去し、飛沫防止ボードに囲まれた中に一つづつ取り分けサービスをするなど感染拡大防止を行った。

お客様が来れない状況が続いている中で攻めの姿勢を忘れず行動した結果、中華料理のネット通販を開始した。たくさんのリニューアルを繰り返し3300名以上の方にご購入を頂いた。

王宮ではコロナのせいというのではなくコロナのお陰と言っているそう。コロナのお陰でネット通販「お家で本格中華」のノウハウを手に入れることが出来た。ネット通販はお歳暮や海外の方にお土産でご購入いただける。前を向き攻めの姿勢を忘れないことで新たなビジネスにつながる。

社員さんがお弁当の販売を行いたいとの意見が出たそう。橋本レクチャラーは価格競争になる事はやっても意味がないのではと思いながらも許可を出した。橋本レクチャラーがお弁当販売をしているところを見に行くと大きな声で楽しそうに「お弁当いかかですか」と言っている社員さんの姿をみた。休業中であったが、お給料を満額支払っていた。自宅で休んでいても会社に来なくてもお給料が出るのに、何故そこまで一生懸命するんだろう一瞬思ったそうです。しかし人って働きたいんやなと感じた。人からありがとう言われる事にやりがいを感じる。経営者として給料渡してるからいいんじゃないかと考えていたが、そうではなく、経営者は社員さんの働く喜び、働く場を与えていかないといけないと痛烈に感じた。そこから、テレワークプラン・長期滞在プラン・一棟貸し切りプラン等のサービスを実施し社員さんの働く場をつくった。新たなサービスをつくることでキャッシュアウトを少しでも減らすことも出来る。

2本目の柱は「将来を見据えた行動」

顕微鏡で今を見て、望遠鏡で2年後3年後の未来を見る。将来に向けて新卒採用・ホテルの全面改装を行った。

3本目の柱は「社内研修の実施」

新入社員のプレゼン大会・幹部研修・日創研の研修等を行った。王宮では様々な研修制度があり社員さんが学ぶという環境が整っていると感じた。これは橋本レクチャラーが学ぶ姿勢をみせているからであり、だからこそ社員さんも自ら学ぶ為に行動していると感じた。

王宮の行動指針、副文を幹部さんが作成したり、10年後のビジョンを作成したりもしている。

4本目の柱は「地域貢献活動」企業の存在意義は自社の強みを活かして、地域社会のお役に立つこと考えた。現在、無償で近隣の飲食店のメニューなどの翻訳をしている。外国人のお客様が多く様々な国籍の方が働いている王宮の強みを活かした社会貢献である。

他責にはしないという事を気を付けていた。他責をすると成長しなくなるからである。

明けない夜はない。しかし夜にしかできない事もある。今は夜にしかできない事を精一杯頑張る。夜に頑張っ人ほど夜が明けた時の喜びは大きいと信じ、これからも前に進んでいく。

橋本レクチャラーの次は王宮幹部、石岡様がコロナ禍で取り組んだことを発表して頂きました。会社のリアルな現状を橋本レクチャラーは包み隠さず社員さんに伝えたそうです。これにより石岡様は自分のやるべきことが明確になったという。

社員さんがこれだけの学びに取り組んでいる。「明けない夜はない。だが夜にしかできない事もある。」という事を実践しており、橋本レクチャラーが社員さんと密にコミュニケーションをとっているという事を感じた。

私1人の力は小さいかもしれないが、私の力は会社の力、私の成長は会社の成長でもある。と石岡様は仰っていた。社員さんがこのような自覚をもつのは社風やビジョンが浸透しており学ぶことの大切さを理解しているからだと感じた。

おもてなしのアイディアを上長に確認せずに決済できる権限を社員さん全員に与えていたり、日本文化体験イベント、アルコール無料で飲み放題サービスと様々なサービスがある。これは日本を好きになってもらいたい、日本と世界の架け橋になるという使命を果たすべく行動をしている。顧客満足=社員満足であり、社員さんが幸せと誇りやりがいを感じる職場の環境があれば更なる顧客満足を生み出すことができる。お客様を喜ばせるために行動→お客様が喜んでくれる→社員さんが満足をする→仕事に幸せと誇り、やりがいを感じる→さらにお客様に喜んでもらうために行動をする。このような良い循環があり、「顧客満足と言いますが、これは社員満足のための顧客満足だと考えています。」という王宮のビジョンを実現していると感じた。世界のお客様の「あったらいいな」を実現するための行動にとても刺激を受けた。

さらに社風・ビジョンを会社全体に浸透させることの重要性を学んだ。今回の例会で橋本レクチャラーのお話を聞き、感じたのは学ぶ姿勢が浸透していると感じた。これは王宮が顧客満足、社員満足を生み出せる要因になっているとも思う。1本目の柱である「攻めの姿勢を忘れない事」3本目の柱である「社員研修の実施」これらの浸透があるからこそ、社員さん自発的に学び実践しているのではないだろうか。社内研修でたくさん知識や知恵を得て、アイディア実現に向けて行動している。社員さんに学びの場を与えるだけでなく、学びを実践させる場や環境を作り出す事が社風の向上にもつながるのではないだろうか。

そして経営者自身が社員さんと密にコミュニケーションをとることが重要であると感じた。社風をよくするために最初に出来ることは社員さんとのコミュニケーションである。私は橋本レクチャラー以上に社員さんとコミュニケーションをとれていないので、社員さんとのコミュニケーションを密にとっていくことから実践しようと思う。

橋本レクチャラー貴重なご講演ありがとうございました!!